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「落語絵本 制作のひみつ」ブログ第三回
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絵本『うんこダスマンたいそう CDつき』
作者の村上八千世さんにお話を伺いました。

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うんこダスマンたいそう CDつき 
作・村上八千世 絵・せべまさゆき 作曲・岡本拡子

絵本ナビでも常に評価ランキングの上位に入っている人気の絵本
うんぴ・うんにょ・うんち・うんご
その「うんこのえほん」シリーズ最新刊の発売を記念して、作者の村上八千世さんにお話を伺いました。


◆「うんこのえほん」シリーズのテーマ。

村上さんはもともと学校・駅・オフィスなどのトイレや公共トイレなどの排泄環境の調査・提案をされている方。トイレに関してはスペシャリストなのですね。
また、1998年より日本トイレ協会主催の「学校トイレ出前教室」の講師として数多くの小学校に出向き、「うんこに対する偏見をなくし、子ども達が楽しくトイレに行けるように。」と活動もされてきたそうです。

村上さんが最大のテーマとして掲げられているのが、
「うんこをするという事は恥ずかしいことではない」という事。

そんなテーマを基につくられたのがこの「うんこのえほん」シリーズなのです。

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ですから「トイレトレーニング」などのしつけを扱った絵本とは一線を画した内容となっているのもうなずけるのです。既に全国の多くの小学校では授業の一環としてこの絵本の内容を取り入れているという話も聞きます。
今「食育」に熱心な先生方が増えているそうですが、毎日の生活と密接につながりのある「排せつ」の方から食事について考えさせてみると
「こんなうんこが出たのは、こんな食事をしたから・・・」
と実感のこもった話が出来るために合わせて取り入れられている、というのも興味深いお話ですよね。

◆絵本「うんこダスマンたいそう CDつき」が誕生するまで。

「うんこダスマンたいそう」というのは、2005年に小学校へ入学する新一年生に向けた雑誌の中で、新しい生活が始まる子ども達に、楽しくわかりやすく生活リズムを整える方法は・・・と考えられてつくられた企画だったとのこと。

そこに曲をつけて欲しいと、村上さんが短期大学の教授をなさっている岡本拡子先生に依頼されたそうです。岡本先生は、保育者養成に携わりながら子どもの歌の作曲などもなさっている方。
岡本先生が快諾なさって「うんこダスマンたいそう」が完成しました。

それからも、実際に岡本先生の授業の中や、生徒さん達が毎年行う教育実習先の
保育園で「うんこダスマンたいそう」は実践されていきました。
子ども達への受けがとても良く盛り上がる事から毎年のように行われ、また実習生の方達も
ダスマンのマスクをつくって踊ってみたりと積極的に工夫をしながら広まっていったそうなのです。
そんな現場から「CDをつくって欲しい!」という声が出てくるのも当然の流れのようですね。

そこで、村上さんからほるぷ出版さんへと企画を提案されたという事だそうです。
既に大人気の「うんこのえほん」シリーズですが、
実はどの絵本も巻末にとっても面白い付録が付いている事はご存知でしたか?
絵本が出来上がった最後に企画されて付く事が多かったそうなのですが、
この最新刊「うんこダスマンたいそう CDつき」は、「付録」の企画から先につくられた絵本とも言えます。それもまた面白いですね。


◆本当に嬉しそうに踊る子ども達!

実際に教室で踊っている子ども達の様子の写真を見せて頂きました。
(大阪のおおわだ保育園さんでダスマンたいそう実践中!)
一生懸命踊っている子ども達の目は、本当にキラキラしていていますね。

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♪ダス ダス ダスダスマン~

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♪おしりのあなーを ひきしめろ~ きゅっ!

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♪そーれへんしん!ダスマーン!

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♪「うんちいってきまーす」


体操が終わると必ず何名かは「トイレに行きたーい!」と駆け込んでいくそうです。
それが、とっても自慢気。「あ、うんこに行きたくなった。ラッキー♪」というノリ。
うんこをする事が嬉しい、と感じる瞬間がそこにあります。

小学生や大人の方ともこの体操をする事があるそうですが、
大人になるにつれ、いきなりこの体操を踊りだすのにはちょっと勇気が必要となってきます(笑)。
体操の前に、このたいそうの目的や説明をきちんと話すのだそうです。
(便秘にお悩みの方にはとっても効果がありそうですね。)

ところが小さな子ども達に説明なんかしているとすぐに飽きてしまいます。
いきなり音楽をかけて踊りだす!これが一番喜ぶそうですよ。
「なんだ、なんだ!」と言いながら、間奏の足踏みする振り付けを、それはそれは嬉しそうに踊るそうです。
うんこに対する先入観が何もない、こんな時期の多くの子ども達が踊ってくれれば、
うんこにまつわるイメージも大きく変わっていくのでは・・・なんて大きな期待を抱いてしまいますね。

それにしてもこの笑顔!
2009年絵本ナビは、うんこにまつわる絵本を積極的にオススメしていく事を決めましたよ。


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