町はずれの古い郵便局と小さな公園のあいだにある、モンスターホテル。いまにもたおれそうなそのビルは、町に遊びに来たモンスターたちが泊まるホテルです。
ホテルで働いている従業員ももちろんモンスター。透明人間のトオルさんとキツネの女の子ツネミさんです。ツネミさんは人間に化けるのに失敗してキツネの耳としっぽが残ってしまったのですが、帽子とコートで隠せば人間の女の子に見えるので、泊まりにきたモンスターからよく買い物を頼まれます。今日もおばけムカデから息子のための青いくつを百足頼まれたようですよ。それはそれは大変な量なので、ツネミさんは町じゅうのくつやさんとホテルを何度も往復します。しかし最後の一足を買いに出かけたあと夜十二時になってもツネミさんが戻ってきません。さらにちょうどその頃、人間の男の子も一人行方不明になっているというニュースが入って…。ツネミさんは一体どこに行ってしまったのでしょうか?はたして男の子の事件と関係はあるのでしょうか?
おなじみの登場モンスター、トオルさん、ツネミさん、ドラキュラだんしゃくに加えて、おばけネコのネコマタや、何百匹ものへびがかみの毛になっているメドゥサ、おじぞうさま、石像のフエちゃん…など、今回も楽しいモンスターたちが次々に登場します。ものを石に変えたり、石のものを生き返らせることのできるメドゥサは、ツネミさんの居場所を探るのに大活躍!一方、探偵事務所を開いているネコマタは自分の出番だと張りきりますが、なぜかみんなに相手にされず、でもその姿がなんだかおかしくてたびたび笑ってしまいます。そして事件の解決に一役かった“ミッドナイトたんていだん”の正体とは?!
人気児童文学作家、柏葉幸子さんが描く楽しくて心温まる「モンスター・ホテルシリーズ」。久しぶりの新刊となった11巻に続く12番目のお話です。今回もモンスターたちはユーモラスで親しみやすい存在。シリーズで続けて読んでいると、まるでずっと知っている友達にまた会えたようで嬉しくなってしまいますね。小学1年生から3年生ぐらいまで、妖怪やおばけ、モンスターが好きな子にぜひおすすめしたいシリーズです。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
キツネのツネミさんが、モンスターに頼まれた買い物のため人間の町へでかけたまま、戻りません。ちょうどその頃、人間の男の子が行方不明との新聞記事が。心配したドラキュラだんしゃくや、透明人間のトオルさんは…。
「モンスターホテル」面白くて楽しいシリーズですね。
高畠純さんの味のあるイラストがどこかユーモラスですごく素敵です!
今回はツネミさんが人間の街へお買い物に行ったきり戻ってこない。。。さぁみんなで大捜索です。
ドキドキはらはらわくわく読み手もモンスターホテルの一員になった気分になっちゃいますよ。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子8歳)
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