つる植物は巻きついたり、巻きひげやとげ、吸盤などで張りついたりして、他のものに頼りながら成長していきます。自らを支える必要がないので、茎を太くするのでなく、光をめざして成長を早くすることにエネルギーを費やすことができるのです。光を得るための競争では、すでに成長しているまわりの植物からは後発組にあたりますが、たくましく生きるつる植物の数々、その姿を描いた観察絵本です。
同じ「かがくのとも」の「からすうり」の本で、つる植物の面白さを知り、より多くのつる植物のことを教えてあげたいと思い、続けてこの本も手渡しました。光を目指して上へ上へと伸びていくつる植物。けれど、自分の力では支えることができません。他の木を頼って、利用して、ぐんぐんたくましく育っていきます。つる植物の生き方ではありますが、人間も、誰かの力を借りながら、自分のよさを発揮し、自分らしい生き方をしていけばいいのかもしれないな、と少し肩の力が抜けたような気持ちになりました。娘は、1つ1つのつる植物の名前を確かめながら、巻きひげの巻きつき方や、伸びていく先を、興味深く見つめていました。 (ガーリャさん 30代・ママ 女の子3歳)
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