アラスカを拠点にして、野生動物や自然を撮りつづけてきた星野道夫。道夫が撮った写真には、単なる映像を超えたものがある。そこには、永遠のいのちがあり、見る者に、安らぎや慰め、エネルギーを与えてくれる。
道夫は、1996年8月8日、ヒグマに襲われて亡くなった。四十三歳の生涯であった。
道夫はなぜ、アラスカを拠点に写真を撮りつづけてきたのだろうか。著者の国松氏は、アラスカ行きを決めた時の道夫の心境を、本書で次のようにまとめている。「はるか遠くから、アラスカが道夫を呼んでいた。その声がはっきり聞こえた。いま道夫がいちばんやりたいこと、それはアラスカへ行くことだった。アラスカの大きな自然のなかへ行って、自分にしかできないことをやる。それがいいと思った。」
本書は、今なお多くのファンをもつ伝説の写真家の生涯を、書籍初公開の写真も交えて、小学校高学年から読めるような形で紹介する。
ヒグマに襲われ43年という生涯だった写真家星野道夫さん。
これだけ聞くと、人生100年時代なんて言われている今日では、短すぎる生涯に思えてしまう。
が、星野さんの人生は何て濃厚で充実したものだったかを彼の数々の本や写真から感じます。
そんな星野さんのことを学生の皆さんにも知ってほしく思い、こちらの本をお薦めします。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子12歳)
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