もしあなたが今、このうえなく大切な何かを失って、暗闇のなかにいるとしたら、この本をおすすめしたい――(解説・俵万智)
宮沢賢治、須賀敦子、神谷美恵子、リルケ、プラトン、小林英雄、ユングらの、死者や哀しみや孤独について書かれた文章を読み解き、人間の絶望と癒しをそこに見出す26編。
「言葉にならないことで全身が満たされたとき人は、言葉との関係をもっとも深める」―-自らの深い悲しみの経験を得た著者が、その魂を賭けて言葉を味わい、深い癒しと示唆を 与えてくれる26編。
「一日一編読んでいる」 「自分の無意識のどこかに必ず染みてきて、涙がにじむ」 「どんな仕事でもそれを支えているのは、『語り得ない何か』。 その一つが悲しみである、という言葉の凄さに慰められた」
日経新聞連載時から話題を呼び、静かなロングセラーとなった一冊。
東日本大震災後の福島にて、柳美里さんが営む書店「フルハウス」では 2018年売り上げベスト6位に本書が入っている。
文庫化に際して「死者の季節」「あとがき」を増補。
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