書籍挿画や雑誌挿絵、広告など、多岐にわたり活躍する画家・牧野伊三夫の30年以上にわたる仕事をまとめた、初となるイラストレーション作品集。
「イラストレーション=複製を前提として描く絵」と定義し、書籍や雑誌等の出版物や広告物をはじめ、自費出版や、自身でデザインも手掛けるちらしや葉書など、数万点もの作品のなかから約1000点に絞って掲載する。
近年では画業に留まらず、執筆においても多数の連載や自著も持ち、酒や食などの嗜好を通しての交友関係も広い牧野。
本書では、各仕事を通してかかわってきたデザイナーや編集者などの関係者とのエピソードをまとめたエッセイも約20篇収録。 グラフィック・デザイナーとしてキャリアをスタートさせた著者ならではの、各仕事に応じた様々なイラストレーションの思考やアプローチがわかる内容となっている。
イラストレーターを目指す人はもちろん、デザイナーや編集者といった、出版関係者にも必読の書であるとともに著者らしい、肩ひじを張らない、絵の楽しみを教えてくれる一冊である。
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