▼格差がファシズムを呼び寄せる ヨーロッパにおける相次ぐ右派政権の誕生、イギリスのEU離脱、アメリカのトランプ大統領誕生。西側を結束させてきた民主主義の価値観は、いまなぜ動揺し、世界は混乱しているのか。新たなファシズムの台頭に警鐘を鳴らす。
トランプはなぜ大統領になれたのか――。
2010年代、ロシアに起こった富者による支配を正当化する 権威主義体制は東から西へと広まった。 それを助けたのは、ロシアによるウクライナ侵攻と、 ヨーロッパやアメリカに対するサイバー戦争である。 ロシアは、世界中のあらゆる場所に、ナショナリストやオリガルヒ、 急進派の協力者を見出し、西側の制度や国家、価値観を解体したいというその欲望は、 西側自体のなかにも共鳴者を見出してゆく。 ポピュリズムの隆盛やイギリスのEU離脱(ブレグジット)、ドナルド・トランプ大統領誕生は いずれもロシアが目標とするものだったが、それらが達成できたのは 西側社会や民主主義自体の脆弱さが露見したのだとも言える。
民主主義や法による支配を脅かす、新たなファシズムの台頭に警鐘を鳴らす『暴政』の姉妹篇。
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