陸上植物種の約9割は被子植物で占められています。 このように陸上での繁栄を謳歌している被子植物のうち、さらにその約9割もの種は、 受粉のための花粉の運搬(送粉)を、動物(主に昆虫)に依存しているといわれています。 なぜ、これほどまでに多くの植物種が、受粉を動物たちに頼るようになったのでしょうか。 植物が花を咲かせる目的(種子をつくる)は、どの植物種でも同じはずなのに、 なぜ植物が咲かせる花はこんなにも多様なのでしょうか。 花と、花粉を運ぶ動物たちにまつわるさまざまな話題を、最新の知見も取り入れながら、 たくさんのカラー写真とともに、わかりやすく丁寧に解説します。
Contents 1. なぜ多くの植物種が動物に受粉を依存しているのか? 2. さまざまな送粉者 3. 絶対送粉共生 4. 訪花者による花の選択――植物の多様性を支える行動 5. 騙す花、奪う訪花者 6. 送粉者を操る植物の戦略 7. 送粉系群集 8. 壊れゆく植物と送粉者の関係――実りなき秋は来るのか
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