今もなお人びとの注目を集める京都祇園祭。その長い歴史のなかで、最も盛大であった室町期の祇園祭(祇園会)に注目し、公武の権力者が京都に併存した室町期ならではの特徴を解き明かす。
さらに室町期の息吹を現代に伝える山口と津和野の祇園会と、その一方で室町期に行われながらも今は失われてしまった南都祇園会にも言及。
公武の権力者たちによる祇園会見物などに注目し、「町衆の祭」論を超えて室町期の祇園祭へ多面的に迫った貴重な成果。
【本書の内容】 はじめに 第一章 室町時代の神輿渡御 第二章 室町時代の風流と山鉾巡行 第三章 祇園祭と室町時代の武家・公家 第四章 伝えられた室町時代の祇園祭 おわりに
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