人物を描く上で対象をよく観察することは大変重要ですが、ただ見るのと、人体の構造や骨格の形状を知った上で見るのとは、大きな違いがあります。 デッサン教室などで実際にモデルを見ながら描いているのに、形を取ることに苦労する人はとても多いのです。
ましてプロとして絵を描くなら、手元に何の資料もないまま描かなければならない事態が多発します。 そのとき陥る絵を崩壊させる困難の正体は、人体構造のうろ覚え・惰性で描き続けたことによる悪癖・思い込みなどです。 これらが人物画を崩壊させます。 たとえ意図的にデフォルメを入れたつもりでも、それが人体構造のバランスを壊し、絵自体が崩壊した場合、簡単には修正できません。 人体構造と動きのメカニズムが確認できていれば、何も見ないで人物を描くことも、デフォルメを加えて魅力あふれるいい絵にすることも可能になります。
たとえそこまで行かなくとも、自分の絵の不自然なところや間違いに気づく力、その間違いを修正する力が確実につきます。 人体の構造と言っても、美術解剖学を一から学ぶのではなく、要点を絞り、骨格と筋肉を描く上でのランドマークになるポイントを押さえ、最短で必要な知識に辿り着けるように導きます。
■目次抜粋 カラー作例 岡谷/カラーメイキング 杉谷エコ編/カラーメイキング 三原しらゆき編/カラーメイキング 天神うめまる編/カラー作例 藤沢涼生
第1章 その体はつながっていますか? 01 全体のつながりを考える 02 人体を単純化・図形化する 03 人体モデルに筋肉を盛る 04 全身のつながり 05 立体として人体をとらえる
第2章 いつもの手くせで描く好みの顔….…その顔に一度チェックを入れてみませんか? 01 頭部:頭部を描くために必要な知識 02 顔のバリエーションのつくり方 03 各パーツ(目/鼻/口)の描き方 04 欧米人とアジア人(骨格の違い)
第3章 肩まわりが理解できれば 上半身のポーズは思いのまま! 01 首(頭と胴がつながらない) 02 肩まわり 03 体幹・腕 04 バンザイポーズ/両手を上げる
第4章 脚が主役になるポーズ 01 美しい脚を描く 02 座りポーズ/椅子 03 座りポーズ/床 04 キックポーズ(蹴りのポーズ)
第5章 モチーフを見なくても描ける知識は モチーフを見たときにこそ発揮される! 01 モチーフを見て描く 02 ムーブマン(躍動感)を表現する 03 デフォルメで動きを表現する 04 さまざまなポーズを描く
50のポイントまとめ
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