姿形のぜんぜんちがう、いろんな生き物がいっしょに暮らしているのが、海。 そこに、いいな、いいなと、しきりにみんなをうらやましがっている声がありました。
イワシはいいなあ。いつもみんなと一緒に泳げて。 ぼくはひとりで、ぷかぷか泳ぐだけ……。 それにジンベエザメだって。世界一おおきな魚だし、模様もオシャレだし。 ぼくはちっぽけで、口もこんなおちょぼ口……。
声の主は、ハコフグ。四角い体と、ツンと飛び出た口が特徴的な、かわいい魚。 みんなのことをしきりにうらやましがるハコフグですが、実はみんなはみんなで、ハコフグのことがうらやましかったようです。
きみってスゴイなあ。 いやいや、きみこそスゴイよ。 みんながみんなを認め合う、とってもやさしい海の世界……
と、思ったら 「なにを いっておるのじゃーー!」 と、怒られちゃった!?
著者は、みんなご存知さかなクン。本作の主人公のハコフグも、どこかで見覚えあると思ったら、さかなクンがいつもかぶっているハコフグ帽子のあの子でした!
画家としても活躍するさかなクンの、細部の描写にもこだわったリアリティのある海の生き物のイラストが、大きなみどころ! それでいて写実的過ぎず、キャラクターとしてもバツグンに愛らしいデザインです。キラキラとかがやく、そのやさしく、深いまなざしに見つめられたら、もうトリコ。
みんなとのやりとりを通じて、自分でも知らなかった自分の強さや魅力を知っていく、ハコフグ。 こんなにちいさくて、かわいい魚なのに、実は敵なし! 戦わずして勝つスゴイやつって、ホント!? 自分を見つめ直し、人とのちがいを愛せるようにというメッセージの込められた作品ですが、その物語を追うことで、そのまま海の生き物の生態を学ぶことができるようになっているのも、魅力的なポイントです。
物語にも、イラストにも、海の生き物の魅力を伝えたいという、著者の熱い気持ちがこもった絵本! 海と、そこで暮らす生き物を通して、明日の自分を愛せる強さをもらえます。
(堀井拓馬 小説家)
お魚への愛情と豊富な知識&経験に裏付けされたイラストやお話で幅広いジャンルで活躍し、 こどもから大人まであらゆる世代から支持され続けているさかなクン。 大人気さかなクンがかきおろした待望の絵本が出版決定!
主人公はさかなクンといえば! の ハコフグちゃん。 はじめは自分に自信が持てなかったハコフグちゃんが、 広い海でいろんな生きものたちと出会い、お話をしていくストーリー。 ときには叱られたり、ときには想像をめぐらせて……。 最後は、とっても大切なことに気づきます。
自分のことをもっと好きになりたい! 前向きな自分になりたい! そう思ったら、この絵本を読んでみてください。
読み聞かせやはじめてのひとり読みにもおすすめです。
購入者特典として、限定ぬりえと壁紙のダウンロードサービスつき。
|