度重なる凶作・飢饉を受け、田沼意次は年貢の不足を補うべく、幕府専売制の推進といった経済政策を次々と打ちだした。しかし商品生産と流通に対する課税策は新たな社会不安をひきおこす。一方、儒教的な倫理から解放された時代に、宣長・源内・蕪村・玄白ら多彩な文人が輩出し、江戸文化が花開く。
原案執筆・青木美智男、解説・高埜利彦。
〈目次より〉
序 章 将軍家重の側衆
第一章 全藩一揆への対処
第二章 田沼意次の擡頭
第三章 新たな政策と賄賂
第四章 天明大飢饉の中で
間 章 文人たちの豊かな表出
第五章 俳諧・絵画の新しい風
第六章 宣長国学ともののあわれ
第七章 源内と本草学の発展
第八章 『解体新書』――蘭学の発達
第九章 江戸っ子文化の萌芽
解説・高埜利彦
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