大御所家康の死は幕府に動揺を与えるが、二代将軍秀忠は〈武家諸法度〉による改易・転封で大名を統制し権力を強化する。朝廷には〈公家諸法度〉で後水尾天皇に親しい公家を処罰、和子姫入内を強要し、朝廷をも凌駕する幕府権力の強化に成功する。幕閣体制を整え強力な将軍権力を行使した〈生れながらの将軍〉家光は、家康や秀忠とは違う対外政策〈鎖国令〉をとり、外国貿易の統制、キリシタンの弾圧を強化。天草四郎時貞を首領とする〈島原の乱〉に狼狽するも幕府はこれを制圧。参勤交代の導入や日光東照宮の造替など幕閣体制を整え、幕府盤石の基盤を築く。
原案執筆・高埜利彦
〈目次より〉
序章 「東照大権現」の威光
第一章 和子入内と朝廷支配
第二章 将軍秀忠の大名統制
第三章 幕府の宗教統制
第四章 女帝誕生
間章 国を鎖す
第五章 鎖国下の長崎出島
第六章 対馬・薩摩・松前の交流
第七章 生れながらの将軍家光
解説・高埜利彦
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