国際的人材の養成が経済界から叫ばれ、文科省の指導のもとCan-Doリストなどで技能・成果重視・数値化目標に突き進んでいます。小学校英語の教科化、指導要領の改定による語彙増加、文法項目の移行など教科書に盛り込まれる内容が増え、授業の活動も多様化しています。また、過労死レベルの労働時間も教師の多忙化に拍車をかけ、一生懸命に仕事をこなそうとすればするほど疲弊を余儀なくされている現状が報告されています。 本来学ぶことは楽しく、外国語学習を通して世界と繋がることは喜びのはずです。日本の英語教育はどこか間違った方向に向かっているのではないでしょうか。AIによる多言語翻訳・通訳技術が日進月歩、あと10年もすれば、現在のような英語学習は意味を持たなくなるという予測もあります。 そんな明日の英語教育にどんな橋を架けてゆくか、今回の特集記事で読者の皆さんと一緒に考えたいと思います。Simon & Garfunkel の “ Bridge Over Troubled Water”を聴きながら、6編の実践報告をお読みいただけると嬉しいです。
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