乱歩の操ることば ――その“みなもと”と、イメージとの“結びつき”を探る書 明治27年に生まれ昭和40年に没した江戸川乱歩は、明治〜大正〜昭和期の日本語を操っていたことになる。テキストとそこに書かれた日本語を分析することで、推理小説作家乱歩のあまり知られていない側面を描き出す。日本語に関する著書の多い今野真二氏による、これまでにない乱歩言語論。
【本書の内容】 初出から現在まで50回近く出版された作品もある江戸川乱歩。 その都度、編集・校訂を加えられたテキストから乱歩の「執筆時の気分」をはかることはできるのか。それぞれのテキストを対照させながら検証する。 乱歩ならではのキーワード(麻布区K町 鬼熊事件 開化アパート…)やオノマトペ(むくむく ねっとり ギョクン…)についても豊富な用例から掘りさげる。 「新青年」「キング」などで連載した初出の誌面も多数掲載。
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