日本人の英語学習には発達心理学的な発想が必要だ。「一・二人称的な視点」と「三人称的な視点」という、日英の基本的な違いはなぜ生まれたのか? 真逆の部分を攻略するには何をどう切り替えていけばよいのか? 違いを知って英語の壁を乗り越える!
著者より -------------------------------------------------------------- 10年以上前から『英語脳』ということばを冠した本やウェブサイトがふえてきました。 しかし、それらを読んでみると、英語の表現パターンに慣れるためのトレーニングが 中心で、かんじんな『英語脳』のしくみについては全く触れていないものがほとんど です。『英語脳』は、私たちが使っている『日本語脳』と突き合わせてみると、その しくみがはっきり見えてきます。それを踏まえて英語学習のみちすじを提案したのが この本の内容です。 --------------------------------------------------------------
序章 「英語脳」と「日本語脳」の中身を探 1 「英語脳」とは何か? 2 共有・共用のための「英語脳」を求めて 3 実は「英語脳」以上にわかっていない「日本語脳」 4 ソフトウェアとしての「英語脳」「日本語脳」 5 頭の中に同時通訳システムを作る 6 「英語脳」と「日本語脳」を比較対照してみる 7 一、二人称的な「日本語脳」vs. 三人称的な「英語脳」 8 私たちの心に深く根ざしている母語の発想 9 学齢前に作られる「英語脳」「日本語脳」の基礎 * 発達心理学者としての私の立場 * 自分自身を実験台にして 10 この本の構成について
1章 一、二人称的な日本語vs. 三人称的な英語 1 二人のあいだでしか通じない日本語の会話 * 話し手本位の日本語vs. ルールに則した英語 2 日本人と英語ネイティブでは逆転するやさしさとむずかしさ 3 公式代入的な英語の構文法 4 英語は5文型という公式への代入方式をとっている 5 5文型の例文に表れている英語と日本語の違い 6 枠で囲んで中身を調べる日本人の思考法 7 枠を作る「は」とその中で選択をする「が」 8 英語に変換しにくい日本語の思考法 9 5文型をどうふくらませていくか? 10 出来事に出来事を付け加える句と節の役割
2章 言語は共同注意から生まれ、英語で分岐した 1 日本語と英語の…
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