森のきのこのベニーは、つやつやで、ぴかぴかで、真っ赤な“水玉ぼうし”が何よりも自慢です。森のみんなが楽しみにしている“ぼうし祭り”の日、きのこたちは切り株の舞台で、おしゃれなぼうしを次々披露します。でも「チクチクして痛そう」「ちょっと小さいんじゃないかなぁ」とベニーはぶつぶつ……。「ベニーもたまにはちがうぼうしかぶってみたら?」と友だちに誘われても、自分のぼうしが一番! でも大事なぼうしが飛んでいってしまって……。
幼い子の「それじゃなきゃ、いや!」とこだわる気持ちに出会うとき、その頑固さにびっくりすることがありますが、きっとそれも成長の一過程。お気に入りがあるって幸せなことですよね。
ぼうしが飛んでいってしまったあと、見慣れないぼうしをかぶってベニーが照れる姿がかわいいです。きのこたちのバリエーション豊かなおしゃれぼうしや、仲間の優しい声かけ、ベニーのちょっぴり成長した姿をお楽しみに!
数々の新人作家を生み出してきたMOE創作絵本、第11回グランプリ受賞作品。この世に生まれ、自分だけの大切なものをひとつずつ見つけて大きくなってく子どもたちにエールを送りたくなる作品です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
きのこのベニーの自慢の帽子は、おしゃれな赤の水玉模様。 今日は、森のきのこの帽子祭りの日。 みんな、とっておきの新しい帽子を準備してきました。 いろんな帽子が次々に披露されますが、ベニーはいつもの水玉帽子を脱ごうとしません。 でもひょんなことから、ベニーの帽子が飛んで行ってしまって…!? 第11回MOE創作絵本グランプリ受賞作品。 2023年9月刊
かわいい表紙にひかれて読んでみました。好きなものはとことん好きな子どもだったので、ペニーの気持ちがわかるなあ……。それにしても、きのこたちのぼうしまつり、楽しいです! いろんなぼうしをかぶるきのこたちが、とても素敵に描かれています。お話もほっこり優しくて、この作者さんのファンになりました。 (あんじゅじゅさん 50代・その他の方 )
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