雲は毎日、空いっぱいに絵を描いている 私たちは空の底で、泣いたり、笑ったりしている。空では風が吹いて、 雲が絵を描きつづけている…。さまざまな雲の表情を美しく切りとった、限りなく雄大な絵本。
ため息が出るくらい、次から次へ美しい空と雲を見ることができます。まさに、雲の展覧会です。「ルリユールおじさん」に出会ってからいせひでこさんの大ファンになりました。絵も素晴らしいのですが、添えられている言葉も美しく、詩を読むように、ゆっくりゆっくり読み進めました。
展覧会の画集であり、雲をテーマにした詩集であり、最後のページから科学の本でもあるこの絵本。いく通りにも楽しめる絵本です。
子どもの頃、もこもこした雲を見上げて、あの上で遊びたいとか、お城を建てて住んでみたいとか考えたことがありました。今も、雲を実るのが好きなので、よく旅先などで写真を撮ります。二度と見ることのないものですから頭に焼き付けておきたい、という気持ちもあります。自身が経験したことのない雲に、改めて感動を覚えました。 (こぶた文庫さん 50代・せんせい )
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