私たち日本人が目にする世界地図といえば、日本を真ん中にお隣にはアジア大陸、太平洋を挟んでアメリカ大陸が広がるタイプがおなじみですよね。 イギリス生まれのこの本の世界地図、その中心にはヨーロッパ、アフリカ。日本は・・・東の端にほんの小さく描かれているだけなんてちょっと不思議な感覚です。 でもこれが、世界を、地球を知る大きなチャンスになるなんて! さぁ「WORLD ATLAS」を手に取って、初めて出会う世界への冒険に出かけましょう!
旅は、世界の五つの海を巡ることから始まります。 地図には、ビビッドで洗練されたイラストで表現された自然、生き物、名勝や文化がたくさん。 「これ知ってる?」と聞かれてめくるしかけもワクワクします。 太平洋には、あのダイオウイカをはじめウミガメ、シャチ、クジラなど巨大な海の生き物たちが棲んでいる。 インド洋では人魚のモデルとなったといわれるジュゴンが、ハンターに狙われて絶滅の危機に。 北極海の氷が2040年までにすべてとけてしまうかもしれないって・・・本当?!
航海を終え、いよいよ陸に降りてみましょう。 青く澄んだ海に囲まれた無数の島々からなるオセアニアは、民族も言語も文化も様々でおもしろい。 東アジア・日本で紹介されているのは、タンチョウ、東京や新幹線に「鳥居」って、ちょっと不思議な組み合わせ! アフリカ南部では、探検中に行方不明になったはずのイギリスの英雄・リビングストン博士が登場。 南アメリカのアマゾン、多くの生き物と自然が共存するその熱帯雨林が失われるかもしれないなんて・・・。
世界の海と陸を旅しながらよぎるもの、それは地球上の自然や生き物、人類の生み出した文化のすばらしさと表裏一体で、 文明の進化によって確実に迫り来る環境破壊という現実です。 この本の作者で世界中を旅してきたニック・クレインさんは、自らが見た世界の国々の表情を愛情とユーモアたっぷりに語りながらも、時に厳しい眼差しで地球の未来に警鐘を鳴らしています。
すべての国は、まあるい地球の上でつながっている。 単なる平面の世界地図ではなかなか気づけなかったことを、この「WORLD ATLAS」は教えてくれます。 「ぼくらは、地球でくらすための新しい物語をスタートさせたばかり。 大切な地球をまもっていくという物語をみんなで力をあわせてつくりはじめたばかりなんだ。」 この本で出会った世界中の人たちとともに、今度は未来の地球を守る旅へ、出かけてみませんか?
(竹原雅子 絵本ナビ編集部)
◆この絵本のデジタルアプリはこちらからどうぞ>> 『(デジタル)ベアフット ワールドアトラス 世界をぼうけん!地図の絵本』
イギリスで大人気の世界地図の絵本が、日本語版で登場! この絵本の特徴は、世界の国や地域が、大陸を取り囲む海や、ひとやモノの移動によって、互いにつながっていることに注目したところにあります。どのページにも、めずらしい野生の生きものたちや、世界遺産になっている歴史的な建てもの、遊びやスポーツなど、子どもたちの興味を誘う、さまざまなイラストがちりばめられています。中国の大規模な洋上風力発電所や、「太平洋ごみベルト」など、21世紀を生きる子どもたちが避けてはとおれないエネルギーや環境問題に、しっかり目を配っているのもポイントです。
取り外して大きく広げて楽しめる付録の世界地図ポスターや、めくって楽しいしかけもたくさんあります。こうした体験ができるのは、紙の本ならではの楽しさでしょう。学年を問わず手にとってもらえるように、漢字にはすべてルビが付いています。ご家庭での読み聞かせはもちろん、親戚や友人の子どもへのプレゼントとしてもオススメです。
著者は、英BBCの歴史や紀行番組の人気司会者、ニック・クレイン。魅力的なイラストは、イギリスで人気のイラストレーター、デビッド・ディーン。世界各地を自分の足で歩いた著者の語り口と、愛らしいイラストがつくりだす世界に、子どもはもちろん、大人も引き込まれてしまうことでしょう。この世界地図の絵本を、21世紀を生きる子どもたちみんなが読んでくれることを願っています。
このお話は世界中の地域などの特徴、生き物文化など色々な方面から紹介してあって楽しかったです。大陸だけではなくて、海の事も描かれていたので子供はとっても見やすいって言っていました。まだ見たことのないことを子供に教えるのって難しいのですがこの絵本はよかったです。 (イカリサンカクさん 20代・ママ 男の子5歳)
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