ムーミン屋敷に、どうしてミイが住むようになったのか。
どうして夜中にミムラ婦人が娘たち17人を連れて、アポなしでやってきたのかが、まず謎だ。しかし、お客さんをもてなすのが大好きなムーミン一家(主にママ)は、喜んで迎え入れてしまう。17人の娘たちはやりたい放題。何も注意しないミムラ婦人。「じぶんのことはじぶんでできる」なんて言って、放置。
そのまま3日3晩滞在。ありえないストレスに悩まされるムーミン一家が限界に来る直前に、ようやく帰ってもらえた。こんなことがあったというのに、ムーミン達とミムラ一家の関係はゆるがない。私なら出入り禁止にするが、それではムーミン谷という狭い村社会では、上手くやっていけないのかもしれない…
あらんかぎりのイタズラは、子どもたちにとっては「自分でできることを、自分の力でやり遂げる」と前向きにとらえているミムラ婦人の教育方針に驚く。何かちょっとしたことでも、「ダメ」「あぶない」「いけません!」「やめなさい」などと、ガミガミ言われ、どんどん委縮していく子どもたちと、どっちが幸せなのか?
もっとも、ガミガミ言ってもまったく聞く耳持たない子もいるし、何をやってもいいとしても何もやらない子もいる。
ミムラ婦人の子どもたちは、きっと将来、どんどん自分のやりたいことをやって、やりたくない事はやらないで、悔いのない人生を満喫するのだろう。
もっとも周りのおとなしい人たちにとっては大迷惑この上なく、モンスター親子扱い間違いなしだが、ムーミン村はそもそも変わった人ばかりなので、大丈夫なのだろう。いい時代と場所にうまれましたね、みなさん!