信じ難いお話です。
ー北越雪譜よりーというサブタイトルがついていますので、こういうお話が集まったものの中の一つなのでしょう。
雪深い季節に、谷底に落ちた男の人が、道を捜して彷徨いたどり着いた洞穴。
ほんのりあたたかい中へ入ると、そこにはくまが・・・・・・。
冬眠期だったので、手を出さなかったのでしょうか?
それとも、男の人の必死で願う様子が伝わったのでしょうか?
読み進めると、手のひらの蜜まで分けてもらい、しばらく一緒に洞窟の中で生活した様子。
男の人の匂いに、くまも慣れたのでしょうか?
こうなると、男の人への殺意などくまに感じません。
そして最後には、人間の世界への帰還の道まで導かれ、もはやこれは、くまが男の人を人間と認識していたんだという事ですね。
そして、くまに優しいこころがあると信じたくなります。
まさに、お話に残る奇跡の実話ですね。