『マッチ売りの少女』は、小さいころから誰も知っている物語です。
黒井健さんも私の好きな作家の一人です。
でも、いわさきちひろさんの『マッチうりの少女』の強烈な印象が残っていると、ちょっと色あせた感じがしてしまったのは、申し訳ありません。
新美南吉の『てぶくろをかいに』は、誰が描こうが黒井さんの絵を上回る作品はないと思ってしまうほど、好きなお話しに刷り込まれた絵があるのです。
ただ、いわさきさんの絵が清楚で崇高なカトリックのような作品だったのに対して、黒井さんの絵が多少メルヘンの味があるといえば、この違いについて説明できるでしょうか。
いわさきさんも黒井さんも、幻想的でソフトフォーカスを絵に取り込んでいるのですが、対照的です。
やっぱり両方読むしかないですかね。