村山夫妻の作品集、第二集です。
第一集と同様に、とても丁寧な言葉遣い、全体に流れるノスタルジーな雰囲気、そして「だからなんなんだ?」という内容が満載です。そして、やっぱり、いいですねぇ〜。
でも、子どもには、どういう風に読んだらいいのかよくわからないというのが正直なところです。
『3びきのこぐまさん』のように、ショートショートでも登場人物が同じなら、読んでいくうちに子ども達も馴染んでいき、面白くなってくるようなのですが、この本では、よくわからないうちに一つの話が終わり、次の話が始まってしまうので、お話を楽しむところまで行き着けるのかどうか、微妙な感じがします。
大人には、この「あれっ、もう終わり?」という一種の肩透かしが面白くもあるのですけれど。
それから、これは完全に大人向けですが、息子の村山亜土氏によるあとがきが素晴らしい。天才の両親を持った子どもの冷静な目で書いていて、読み応えがあります。