川岸で生活していたイガイガたちのもとに、
対岸に別のイガイガが移住したところから、
いがみ合いが起き…
「死」の描写は全くない本ですが、
読後この本のテーマは戦争だと感じました。
飢えや貧しさは争いを招くということ、
大人たちがいがみ合う横で泣いている幼い子どもたちの姿、
戦争の犠牲になるのは弱いもの…。
そして、そんないさかいの前でも自然の力には逆らえない。
そんな時こそ、手を取り合って生きていかなければならない、
平和を願う作者のメッセージを感じました。
調度息子が歴史の本に興味を示し、家族に読んでもらって
いたところ、「せんそうってなに?」と聞いてきたので、
そのタイミングで読んでみました。
じっと聞いた後、もう1回読むのかと思いきや、
読みたくないとのこと。きくと「いがみあってるのが怖い」と
言いだしました。なにか感じるものがあったのでしょうか。
タイトル、絵からは想像もつきませんが、
なかなか深く考えさせられる1冊です。