表紙の絵で心震える方は、動物が好きな方や自然と共に生活をされている方、北国の生活を経験されている方なのかもしれません。北海道の野生動物の“いのち”をまっすぐに語っている本で,木版画絵本作家の手島圭三郎さんの2作目(1983年)になります。2015年に再度出版されるまで,ほとんど書店では探すことができませんでした。「おおはくちょうのそら」から“いのち”と“家族の愛”をメッセージとして受け取ることができます。この本は子どもから大人まで、そして朗読していただくと,情景が描き出され最後に近づくにつれて声にならなくなります。死に寄り添うおおはくちょうの一家の姿を通して、家族の愛といのちの悲しみの受容を広大な自然が優しく、そして巡りくる季節が家族の思い出とともに、おおはくちょう一家を包み込みます。木版画のタッチが、広大な自然の景色を導いてくれます。