子供がサッカーのキャプテンをしており、共感出来る部分があるような気がして、手に取りました。
幼い時からサッカーが好きで、ずっとオレ様サッカーでキャプテンもしてきた主人公が、後から入ってきたメンバーにキャプテンの座を奪われる・・・
とても屈辱的な展開です。
そのことに傷ついた主人公・周斗ですが、キャプテンという資質の問題と、自分の態度が他のメンバーに嫌な思いをさせていたことに気付き、さらに凹んでしまいます。
でも銭湯という秘密の癒しの場を得ることで、だんだんと変わっていきます。
その様子がとても自然で、心の動きが鮮やかに伝わってきます。
ラストへの流れも自然で、だんだんとチームの心が一つになっていく様子が見事です。
この後どうなったのか、という余韻を残して話が終わりますが、心温まる人と人のつながりが感じられる、素敵なお話でした。