「かみなりケーキ」 ママの声

このお話は、雷になったらケーキを焼くおばあちゃんと孫のお話でした。嵐が来るまでに急いで卵を集めたりしてケーキを作っていました。何のために雷が来た時に作るのかというと・・・雷が怖い孫にできたという自信をつけさせたかったおばあちゃん心！そのさりげなさが素敵な絵本でした。

思い出というのは、きっかけとなるものがあると思いだすもの。

この孫娘はかみなりやケーキを見るたびに、この時のおばあちゃんとのやりとりを思い出すんだろうなと思って読んでいました。

といってもかみなりが鳴っている中、卵をとりに行ったり、畑でトマトを収穫したりと、そんな肝のすわっと行動がとれるかどうかといったら私にはできそうもなく。

このおばあちゃんすごいです。

巻末にはケーキの作り方も載っていますし、お話の中で調達するものによって、ケーキの作り方の流れもよくわかります。

初めて読んだ作家さんの絵本でした。
私『かみなりケーキ』なんて題名だったので、てっきり雷を羅針盤か何かに落として、そのエネルギーを使って焼く、ちょっとSFちっくな作品なのかと思っていたら、
ただ単に「かみなりが怖い」ってのを克服するための物語でした。

絵の描写がとても個性的で、民族的なおばあちゃんの衣装y家の間取りも見ていて楽しかったです。
ところで、おばあちゃんの荷車を引っ張っているのは「ロバ」でしょうか？やたらに耳が長い生き物なので、何かな〜って、気になりました。

これは作者の原体験なのでしょう。

かみなり嵐が近づいている。
おばあちゃんが言います。
「きょうこそ　かみなりケーキをやくとするか。」
おばあちゃんは雷が怖くてベッドの下にもぐりこんでた孫に、
材料を一緒に外にとり行くようにいうのです。
こわがりながらも、おばあちゃんの言いつけを守り材料を集め、
キッチンにたってケーキをやきはじめます。
出来上がった頃には雷がおおあばれ。
でも、素敵なケーキのできあがり。紅茶を添えていただきます。
孫は言います。
「ピカッがみえたら、またつくろうね、かみなりケーキ」

素敵なおばあちゃんですよね。
雷が苦手な孫を、こんなおいしい方法で克服させちゃうなんて。
材料集めもまた粋なんです。
卵はめんどりからもらい、牛乳は乳搾りして、トマト（？！）と苺は
畑から摘んで来るのです。

でも、トマト入りケーキってどんな味？

雷が来る予感がして　
ベッドの下で縮み上がっている私に
おばあちゃんが聞こえよがしに言った言葉。
「きてる、きてる。（略）今日こそ雷ケーキを焼くとするか」に

（雷ケーキってなんだろう…雷が落ちた時のエネルギーで
　焼き上げちゃうのかな…）

なぁんて気持ちで読み始めました。
そして　読み終わって　ハッとしました。
これは…
雷の怖さを克服するための
ケーキ作りだったんじゃないかって☆
とっても魅力的な言葉で　
私を　今にも嵐がやってきそうな表に誘い出し
ケーキを作って食べるっていう
素敵なゴールへと気持ちを向けさせる。
いつもなら　ベッドの下で　
雷の恐怖と戦って過ごすしかない時間から脱出できた私。
何かに夢中になることで
苦手なものへの恐怖心を克服できたりするのかもしれませんね。
こんな方法あるんだということを
覚えておきたいな…と思いました☆

夏の暑い日、嵐がきそうな時おばあちゃんは「かみなりケーキ」をつくります。
かみなりケーキってどんな物？って興味津々でしょう？？

ピカッと光った時のかみなりの位置で雷が落ちるタイミングがわかるんだって。
さて、卵やミルクをあつめる間も雷は近づいてきます。
あたたかい絵に、ゴログン　バリギギギー！！の雷の音が効果音として加わり、
ハラハラドキドキしてくるお話し。

できたケーキもとってもおいしそうで特別なケーキなんだな〜って感じます。

おばあちゃんと孫の女の子の雷の音にも全然驚くことなく
ささっと作業を進めていく様子もすごいな〜って関心。

お話しの終わりにはかみなりケーキのレシピも載ってて、
雷が多くなるこれからの季節には作ってみたくなります。
でもケーキにトマトも入れるだなんてはじめての試みになりそう♪

ロシア出身のおばあちゃんのお話で、おばあちゃんはある日雷が近づいているのを知り、かみなりケーキを焼くのです。
かみなりケーキにはちょっと変わった食べ物も入れるのです！子供は「え〜！！まずいよ・・・」と言っていましたが、機会があったら作ってみたいとわたしは思います。
それにもまして、どうして雷が近づいているのにケーキを作るのか？？ロシアにはそういう風習があるのか何かのまじないなのか？それともファンタジーなのかな？