新刊
世界の国からいただきます!

世界の国からいただきます!(徳間書店)

世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!

新刊
はじめてのクリスマス

はじめてのクリスマス(偕成社)

人気コンビがおくる、新作クリスマス絵本

  • かわいい
  • ギフト
  • ためしよみ

アンナの赤いオーバー」 ママの声

アンナの赤いオーバー 作:ハリエット・ジィーフェルト
絵:アニタ・ローベル
訳:松川 真弓
出版社:評論社 評論社の特集ページがあります!
税込価格:\1,430
発行日:1990年12月
ISBN:9784566002883
評価スコア 4.76
評価ランキング 732
みんなの声 総数 57
  • この絵本のレビューを書く

並び替え

47件見つかりました

最初のページ 前の10件 1 2 3 4 5 次の10件 最後のページ
  • 温かい想い出と共に

    屋根も壁も崩れ落ち、荒廃した街並み。そして、お話の1番初めの言葉は、「戦争」・・・。ここを避けては、物語の先へ進むことはできません。娘には、まだ、戦争という言葉も、その意味も教えてありませんでした。小さいうちは、なるべく、夢のある、楽しい絵本を多く読み聞かせてあげたいと思い、戦争を扱ったお話にも触れずにきました。

    どのように話そうかと心構えもないまま、最初のページを開くと・・・。目を負傷した兵士の絵を見て、「Fightやったの? それで負けちゃったの? かわいそうだね・・・」と娘。
    まず戦争について、さらっと説明をしてから、「日本とアメリカもね、昔、戦争をしたことがあったんだよ」と言うと、娘は、「えっ!」と驚き、「Jが生まれる前に?」と聞いた後に、「またやるの?」と続けて言いました。とても、とても心配そうな、真剣な表情でした。私もまっすぐに娘と向き合って、「きっともうやらないと思うよ。」と、心の底からそう願いながら答えました。

    物語は、決して悲しいものではなく、希望に満ち、人々の温かさにあふれています。
    オーバーを作る工程は、「ペレのあたらしいふく」と重なり、「ペレは、青い色にしたけど、アンナは赤く染めたんだね」などと話しながら、楽しく読めました。染め粉を使う代わりに、お母さんといっしょに摘んだコケモモの煮汁で糸を染めるところが、特にすてきだな、と思いました。このオーバーを着るたびに、きっとコケモモ摘みの温かい思い出に包まれることでしょうね。

    娘のお気に入りは、アンナが羊の首に紙のネックレスをかけてあげ、クリスマスキャロルを歌ってあげる場面と、「毛糸をありがとう。」とお礼を言うアンナに、ひつじたちが「メエエエエ!」と、にっこりこたえる最後の場面。こんなにかわいらしい羊の毛でオーバーをつくってもらったアンナは、ほんとにしあわせだなあ、と羨ましく思っているようです。

    この絵本に関しては、あまり感想を言わない娘ですが、手渡したその日から毎晩続けてもってきて、静かに、うれしそうに、聞いています。

    投稿日:2009/04/23

    参考になりました
    感謝
    2
  • 一つのものへの感謝

    今、この日本に住んでいるとものへの感謝だとか、ものを作り出してくれている人への感謝だとかを感じるのが難しいと思いました。子供達にいくら説明したとしても、お店に行けばものが売っていて、お金さえ出せば買えてしまう。それもかなり安く。戦争ということもテレビの中の世界と私たち親世代ですら感じているので、子供達に理解しろというのも酷ですね。せめて、絵本でそういった世界を感じてもらえたら良いなと思いました。

    投稿日:2024/12/18

    参考になりました
    感謝
    0
  • 「戦争が終わったら、新しいオーバーを買ってあげるね。」
    アンナのお母さんがそう約束したのは、厳しい戦争の時代のこと。でも、戦争が終わってもお店には物がなく、お金もない。そんな状況の中、お母さんは知恵を絞って、なんとかアンナに新しいオーバーを作ろうと頑張ります。

    羊毛を手に入れるためにおじいさんの金時計を交換したり、糸を紡ぐおばあさんにはランプを渡したり。染料のために森でコケモモを摘んで、布を織るためにはネックレスを交換。最後にティーポットと引き換えに仕立て屋さんに頼んで、ついにアンナのための真っ赤なオーバーが完成します。

    こうして出来上がった赤いオーバーは、アンナにとってただの服じゃありません。たくさんの人の手がかかり、時間をかけて作られた特別な宝物なんです。そしてクリスマスには、アンナとお母さんがオーバー作りに関わったみんなを家に招待して、素敵なイブを過ごします。新しいオーバーを着たアンナを見たみんなが「こんなに素敵なクリスマスは久しぶりだ!」と言い合う場面は心が温かくなります。

    このお話は、実際にあった出来事がもとになっています。戦後の何もない時代に、ひとつのオーバーを作るのがどれほど大変だったか。でも、時間をかけて工夫して少しずつ作り上げるその過程が、アンナにとって大切な思い出になったんだと思います。

    この絵本を書いたのは、アメリカのハリエット・ジィーフェルトさん。そして挿絵は、カルデコット賞を受賞したアニタ・ローベルさんが描いています。ローベルさんの絵は、アンナやお母さんの頑張りや、赤いオーバーの美しさ、冬の寒さまでも感じられる温かいタッチが魅力的です。

    物があふれている今の時代だからこそ、こんなお話を子どもたちに読んでほしいと思います。ひとつのものに時間や手間をかける喜びや、人とのつながりの大切さを、親子で一緒に感じられる素敵な絵本です。

    投稿日:2024/12/21

    参考になりました
    感謝
    0
  • 赤いオーバーが象徴するもの

    知人に勧められて手に取りました。
    戦争を背景にした実話とのこと、前書きも重々しく、覚悟してページを開きました。

    終戦後の物が手に入らない時に、羊牧場の主人、糸紡ぎの女性、機織りの女性など、様々な人達との物々交換や、自ら染料になるコケモモを摘んだりして、年月と手間をかけて、娘のために赤いオーバーを作るという話。

    途中までは、何か、違和感を感じながら読みました。物が手に入らない時代といいつつ、それでも、宝飾品や装飾品を持ち、食料に困った様子もなかったからです。

    でも、終盤、赤いオーバー作りに関わった人達を招いてのパーティーのシーンで「おや?」と思いました。これは、赤いオーバーのその向こうにあるものを伝えたい絵本なのかな?と。

    時をおきながら、何度も読んで、考えていきたい一冊だと思いました。

    投稿日:2022/11/28

    参考になりました
    感謝
    0
  • 一着のオーバーが出来上がるまで

    戦後のモノもお金もない時代の物語。
    一着のオーバー、今は当たり前のように手に入ってしまいますが、
    当時はそれを手にいれるのがどれだけ大変だったのかが描かれています。
    アンナに赤いオーバーを作ってあげる為、家中の色々なものと引き換えに、
    羊毛を手にいれ、糸を紡いで、機織りで布地にして、、と様々な工程をへて、一着のオーバーが出来上がる様子には感動しました。
    当時はモノがなかなか手に入らなかったんだよとか、モノは大切に、とか色々言いたくなりますが、子供たち自身で感じてくれたらなぁと思います。

    投稿日:2020/12/09

    参考になりました
    感謝
    0
  • クリスマス

    • みちんさんさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 女の子7歳、女の子5歳、女の子1歳

    クリスマスに読んでもいいかなー。
    戦後、お金がないアンナの家。
    物と交換条件でコートを作っていきます。
    羊毛を頼んだり仕事を頼んだり。
    時間はなんだかんだでかかったもののコートができていく様がすてきでよかったです。
    ハッピークリスマス!

    投稿日:2018/12/01

    参考になりました
    感謝
    0
  • 静かな感動

    • じっこさん
    • 30代
    • ママ
    • 東京都
    • 女の子6歳、男の子2歳

    戦後すぐのお話。一人の女の子にオーバーを作ってあげるために、お母さんが奔走するお話。ひとつのコートを作るのに、まず羊の毛を刈って、糸をつむいで、コケモモで色を染めて・・・と、今では信じられないくらい時間と手間がかかります。しかし、だからこそ、オーバーが出来上がったとき、読んでいる私も感動しました。オーバーはとても大事にされることだと思います。アンナを囲んで過ごすクリスマスは素晴らしかったことでしょう。今ではこういうことはなかなか経験出来ないことだと思いますが、この本を読んで、物を作る大変さや素晴らしさなど、少しはわかるかなと思います。

    投稿日:2017/10/21

    参考になりました
    感謝
    0
  • 満たされた気分

    • まことあつさん
    • 30代
    • ママ
    • 新潟県
    • 男の子4歳、男の子1歳

    なんか読んだことがあると思うと、
    「ペレのあたらしいふく」に似ているんだと思い当りました。

    でも、このお話は実話を元にしたようで、
    最初、戦争のことを語ってあり、
    暗いお話かなと不安になって読んだのですが、
    お母さんの大切なものを交換しながら
    コートを作ってくれるよう依頼して行くのが
    今のお金を出したらすぐ物を買えるのと違い、
    一つのものに多くの人がかかわり、
    一つの物の重みが違うと
    読後はなんだかとても満たされた気分になりました。

    4歳の息子も赤いきれいなコートを気に入ったようです。

    投稿日:2017/01/19

    参考になりました
    感謝
    0
  • つまっている

    赤いオーバーがほしいけれど店も無くお金もありません。欲しいといってすぐに物を手に入れることができず、家にある金時計やポットのかわりに、糸をつむいでもらったり、仕立ててもらいます。とても時間がかかり、また人の手も心も必要なのです。こうやって一つのものを手に入れるために、こんな経験をすることは今の時代難しいのかもしれませんが、これをよむと、物を大切に、なんていうことは教えなくても出来たんだなとおもいました。羊に感謝をするところも素敵です。ペレのあおいふく、と内容は似ているのですが、大切なことがつまっているとおもいます。

    投稿日:2015/10/07

    参考になりました
    感謝
    0
  • ないでしょうか。毛糸が乾かされている場面は一瞬屠殺場か何かに見えてしまいました。オーバー制作に携わった方々にお礼の意味も込めてクリスマスパーティー。色んな物と引き換えにして作って貰ったオーダーメイドのオーバー、とてもよく似合ってるよ!

    投稿日:2014/12/25

    参考になりました
    感謝
    0

47件見つかりました

最初のページ 前の10件 1 2 3 4 5 次の10件 最後のページ

※参考になりましたボタンのご利用にはメンバー登録が必要です。

この作品にレビューを投稿された方は、こんな作品にも投稿しています

はらぺこあおむし / しろくまちゃんのほっとけーき / ぐりとぐら / おつきさまこんばんは / きんぎょがにげた / いないいないばあ / もこ もこもこ / わたしのワンピース / がたん ごとん がたん ごとん / じゃあじゃあびりびり

絵本の人気検索キーワード

ぐりとぐら /  はらぺこあおむし /  バムとケロ /  こびとづかん /  はじめてのおつかい /  そらまめくん /  谷川俊太郎 /  ちいさなちいさな王様 /  いないいないばあ /  いやいやえん /  スイミー /  飛び出す絵本

出版社おすすめ

  • なまえのないねこ
    なまえのないねこの試し読みができます!
    なまえのないねこ
    出版社:小峰書店 小峰書店の特集ページがあります!
    ぼくは ねこ。なまえのない ねこ。ひとりぼっちの猫が最後にみつけた「ほんとうに欲しかったもの」とは…


いくつのえほん掲載絵本児童書一覧

みんなの声(57人)

絵本の評価(4.76)

何歳のお子さんに読んだ?


全ページためしよみ
年齢別絵本セット