先日参加した絵本講座で、興味深いお話を聞きました。
『にんじんのたね』と『ぼくのにんじん』は原作が一緒なのですが、
訳出によって、雰囲気が違うのです。
『にんじんのたね』は原作に忠実に訳されていますが、
今作では渡辺茂男さんが男の子の視点から訳出しており、
その微妙な違いが興味深かったです。
「ぼく にんじんの たね まいたんだ。」
で始まり、どの文章も、男の子の心情が伝わってきます。
ラストの「ほら このとおり!」なんて素敵でしょう?
子どもの確信の力の凄さを強く感じてしまいます。
『THE CALLOT SEED』から訳出された2作、
どちらもそれぞれ味わい深いと思います。