もう20年以上昔「霧のむこうのふしぎな町」に出会ってから、
柏葉さんの作品のファンで、
発表されている作品は(チェック漏れがなければ)ほとんど読んでいます。
今回のお話もよかったです。
柏葉さんの作品には、「一見、人付き合いが悪い偏屈に見られているけれど、実はとても個性的で、付き合ってみると楽しい」と思えるキャラクターがよく登場します。
今回は、主人公のおばあちゃんが、その人でした。
おばあちゃんに連れて行かれた先には、桜の花を守っている「花守の鬼」がいて、主人公はその花守の鬼のために小さな冒険をします。
現実の中に起きるちょっぴり不思議なファンタジーの作品が増えてきたように思います。
柏葉さんの作品はそういう作品の走りではないかな〜。
本の裏表紙を見ると、お薦めの年齢は小学校中学年からみたいです。
文体も文章の行間も、大変読みやすく作られています。
「不思議」な話が好きなお子さんにはうってつけです。
この本の終わり方を見ると、まだまだ続きが出そうな予感がします。瞳子とおばあちゃんが「青峰峠の鬼桜を見に行く話も、ぜひ書いてほしいですね。