表紙絵に惹きつけられ図書館から借りてきました。
奥付を見ると1994年、チェコスロバキア時代に出版された作品のようです。
イエス様の生誕を神の遣いに知らされ祝福に駆けつける貧しい羊飼いの事が記されているのは、新約聖書のルカ福音書ですが、そのお話をふくらませた作品のようです。
考えてみると、クリスマスに大活躍の鈴の起源は何なのでしょう?
そりを曳くトナカイの首につけられたものと言うよりは、やはりこの作品の時代まで遡りあったと私も考えたいですね。
ベツレヘムの町に住む貧しい羊飼いの娘ラケルは、母親を失くし、遠方まで移動し羊を飼う留守がちな父親に育てられている淋しげな少女です。
ある日町で小さな銀の鈴を拾い、落とし主の見つからぬこの鈴を大切にしまっておきました。
それから間もなく、ベツレヘムへヨゼフとマリアがやって来て、・・・。
まさしく、イエス誕生のお祝いのその場に一緒に居合わせたような感動がある絵です。
貧しいながらも差し出す羊飼い親子のギフトの温かさが、馬小屋の中に満ちています。
鈴の起源は、こうであったに違いないと思いました。