絵本ナビで、原爆の本を検索していた時に伝記の『永井隆』の本に出会いました。
長崎原爆の前に白血病の告知を受け、原爆で被爆した中でも被爆者の医療にあたったという永井医師。
思うように動けなくなった頃からは、執筆という形で原爆のことを世のなかに伝えました。
永井医師の本をもっと読みたいと思って調べていたところ、永井さんの遺児・茅乃さんの本を見つけました。
伝記とは違い、父親としての永井隆像が浮かび上がります。
最も心に残ったエピソードとしては、茅乃さんの入学式におばではなく、兄である誠一さんを行かせたことです。
茅乃さんの母は原爆で亡くなって、永井さんは病床ということなので、おばさんがいくのは不自然ではないと思うのですが、親のない子として生きて行くことを、永井さんご自身は考えられていたようです。
娘さんの本からは、永井さんのその生き方に凛とした厳しさと限りない愛情を感じました。
戦争・原爆のこと、語り継ぐ大切さを思いました。