「じぶんを みつけた ぶぶんひんの はなし」という副題に惹かれました。
『Pezzettino』が原題。
オレンジ色の四角がペツェッティーノ 。
自分を、誰かの部分品に過ぎない、と認識していたので、
その誰かを探しに行くのですね。
そして出会ったのが、不思議な生き物たち。
おそらく、動物や鳥や魚でしょうが、それらが、モザイク状の造形で登場します。
あたかも、部分品の集まりのような姿で。
もちろん、どの生き物たちも、自分ではない、とあしらいます。
思い余って訪ねた相手から、「こなごな島」へ行く事を勧めてもらい、
行った先での出来事が、なかなか衝撃的です。
自分探しの哲学、でしょうか。
さらには、ラストの光景が、何とも温かいです。
やはり後半の展開が滋味深いです。
やや抽象的で難しいですが、小学生くらいから大人まで、体感できると思います。