上の子が中学の頃から始まっているシリーズで、前の2巻は子どもが中学時代に母子でハマって読みました。
高校になり、たまたま図書委員をゲットしたうちの子が図書室で3巻を見つけて「アン先生の続きがあったよ〜!」と、喜んで帰ってきました。
思春期の子ども向けに講談社が出している“YA!文庫”から出ている作品です。
美土里野町にの小さな早川診療所、そこで代理院長を務めているアン先生はとっても腕の立つ女医さんですが、性格は子どもみたいに自由気ままで、やりたいことを見つけると仕事そっちのけで動き出しちゃう困ったお医者さん。
そのアン先生を中心に、美土里野町の町の人々や、すっかりアン先生のお目付け役に認定されてしまった見習い看護師のひとみちゃんなどを巻き込んで、いろんな騒動を起こすとってもコミカルな物語です。
この1冊には7つのアン先生の話が載っていて、語り手のひとみちゃんを中心に人情あり、笑いあり、思春期だからこその悩みなども織り込まれ、とてもテンポのいい楽しい話になっています。
内向的でおとなしいひとみちゃんも、パワフルなアン先生に付き合って、回を重ねるうちにドンドン変わっていきます。
今回のお話の中で、一番面白かったのは「アン先生と美土里野町の犯罪」でしたが、グッと、心に残ったのは「雨のち晴れ」というひとみちゃんの前向きなセリフでした。
なんと!残念なことにこの3巻目で、アン先生のシリーズは終わってしまいます。
でも、自由気ままなアン先生のことだから、いろいろな場所での珍道中や、ひょっこり事件に巻き込まれて、また紙面に登場してくれるんじゃないかな〜と、子どもと一緒に期待しています。
このシリーズはぜひ、思春期の子どもたちに一度は手にしてほしい作品です!!