妙に興味を惹く題名です。
そして、期待を裏切りません!
いかたこ幼稚園という、一見普通の幼稚園が舞台です。
なぜかキツネの子があらわれ、「ようちえんがばけますよ」と呪文を唱えると、
動物、虫、魚、恐竜などなど、園児たちも先生も、建物も遊具も大変身、という訳です。
定点観測ですから、服を手がかりに、園児たちや先生が何に化けたか追って見るのも
面白いです。
でも、ネタが尽きるのでは、と心配し始める中盤、意外な展開に。
最初に逆戻りのようでそうではないのがミソです。
これはページを前に後に比べて楽しみましょう。
ナンセンス絵本かと思いきや、最後の文章が効いています。
だれでもどうぞのようちえんです。
みんなおいでのようちえんです。
これって、つまりは、どんな園児たちも温かく迎えてくれるというメッセージなんだと思います。
何だかとても嬉しくなりました。
子どもたちはナンセンスな展開を楽しんでくれるとは思いますが、
最後にこんな文章で締めくくられると、幼稚園への見方も変わってくるような気がします。