春休みが終わり巧や豪は晴れて中学生となった。
部活は当然のように野球部を選んだものの、何事にも屈せず自分を貫き通す巧の性格ゆえに
起こる監督との確執、上級生からのイジメ。
巧はそんな風に野球以外のことで煩わしい思いをしたくなかった。
先輩や監督の理不尽な命令に従ってまで試合に出ることが果たしていいことなのか?と
巧は自分に問いかけ続ける。自分を判ってくれていると思っていた豪とまで諍いをおこしてしまう。
巧はなかなか一筋縄でいかない子どもだし、偏屈なヤツだと思っていたけども
“出る杭は打たれる”というけれど打たれた杭(巧のこと)は頑丈で打つ方も諦めてしまうほど。
自分自身の才能を信じるがゆえの強さ。なんだか読んでて巧のまっすぐさが眩しくなるお話。