「3わの ことりの はなし」 ママの声

ムナーリのしかけ絵本。
表紙の３羽の小鳥が、身の上話を語る趣向。
少し複雑な仕掛けが、ティオ、ティア、チ、
３羽三様世界を際立たせていて面白いです。
どうやら、カルレット少年に飼われているようですが、
その波乱万丈な運命が奥深いです。
なかでも、最後のチのエピソードが意味深ですね。
ということは・・・！
たくさんの余白を感じます。
幼稚園児くらいから、その奥深さ、体感してほしいです。

この絵本は、3話の小鳥がどうして鳥かごの中で生活するようになったのか、それぞれのお話を描いた絵本でした。この三匹は大きさが大中小となっていて、各々の小鳥のお話を紹介するページが小鳥の大きさと同じように大中小となっているのが変わっていてとっても良かったです。

　大、中、小のことりたちが、黄色、赤、青で描かれています。シンプルで洗練された構図が、すてきだなと思います。
　この絵本が描かれたのは、もう半世紀も前だそうです。当時はめずらしかったでしょうね。
　本のなかの、紙の大きさが違うだけで、新鮮な感じがします。ムナーリさんの遊び心が伝わってきました。　
　
　みじかいお話ですが、ちゃんとオチがついているところが、おもしろかったです。

　飾ってもおしゃれな絵本だと思いました。