学校でトムが外を見ていたら,現れたのはなんと「きょうりゅう」だった。そして,その「きょうりゅう」は,スキップしながら教室に入ってきた。
この絵本に出てくる「きょうりゅう」(恐竜と書くとイメージが違うなと思います。)は,とても小さくて大きさは小牛ぐらいで,あまり恐くありません。
草食のようで,草花(紙も)を食べる以外は,特に暴れたりせず,大人しいものです。
ただ,それを見た大人たちが大騒ぎ。大人は既成観念でしか,「きょうりゅう」を見ることができないため,その対応の「ちぐはぐ」なところが笑えます。
「きょうりゅう」は,他の絵本のように言葉をしゃべれる分けでもなく,トムの言うことも理解しているのか,分かりません。
でもトムが「きょうりゅう」を大切に思う気持ちがよく伝わってきます。
最後に,トムは教室から「きょうりゅう」を逃がしてやり,お別れするのですが,トムが「きょうりゅう」を心配して,気遣う気持ちがさわやかで,すがすがしい気持ちになります。