幼虫の期間を水の中で過ごしたカゲロウが、成虫と過ごす1日を描いたもの。
実際、成虫になってからの寿命は短く、羽化して数時間〜2日、3日で死んでしまうようです。
「カゲロウのような」という言葉を使いますが、言葉というのは、実に良く出来たものです。
これはカゲロウ。
今日が、地上に出てきた最初の日。
そして、最後の日。
という文章で始まります。
淡く描かれたカゲロウが、実に象徴的。
カゲロウは、生きとし生ける者や自然の素晴らしさを、味わいつつ一日を堪能します。
そして、タマゴを生み、子供たちに愛情を注ぎつつ一生を終えるのです。
読み聞かせして、その日一日に感謝をささげるという心構えが、少しでも理解できたら良しとしたい絵本です。
一日を精一杯生きることを、考えるきっかけになれば成功でしょう。