カンタン・グレバンと言えば、「ウルフさんのやさい畑」「カプチーヌ」等でお気に入りの作家の1人。
主人公のリセロットは、ねずみの仕立て屋。
ねずみ達の服を全部作ってしまったので、仕事が無くなってしまいます。
そんな時、仲良しのもぐらがある提案をします。
「ほかの どうぶつの ふくを つくればいいじゃないか?」
それからは、他の動物達の服を仕立てることになるのですが、仕立てで大事なのは採寸。
当然、自分よりずっと大きな動物の採寸をしないとならず、周りの動物達が協力してくれるのです。
皆で肩車をしての採寸は、なかなかのもの。
いろいろな服を仕立てていくのですが、一番気にいったのは、いたちのワンピース。
笑えます。
最後に仕立てることになったのは、おおかみ。
このおおかみは、あなぐまがコートを仕立てて貰った時に、遠くから羨ましそうに眺めていたという伏線もあり、帽子を作ることになるのです。
仕事を終えた時の、皆の満足感に満ちた絵に、ほっとしたお子さんも多いことでしょう。
友情で成り立つという物語もさることながら、やはり、カンタン・グレバンの絵が良いです。
沢山の動物が登場しますが、それぞれが、良いキャラクターを醸し出していて、更に、仕立てた服がアクセントを加えています。
動物に服をいうコンセプトが奏効した楽しい作品だと思います。
見て楽しんで欲しい作品として、オススメです。