マーガレット・ワイズ・ブラウンとレナード・ワイスガードによる1942年の作品。
実に68年前の作品なのですが、邦訳は2009年です。
こうした古典的作品が、最近邦訳されるケースが増えていますが、大変好ましいことだと思っています。
ストーリーは、昼がこよなく好きなねこと、夜がこよなく好きなねこがいるシーンから始まります。
そして、それぞれが、互いの世界を案内することになります。
白いねこは夜が怖かったのですが、実際に体感してみると、想像していたことが全く杞憂であったことに気が付きます。
見ると聞くでは大違いとは良く言ったもので、エンディングで白いねこは夜がこよなく好きになってしまうのです。
モノクロに、黄色だけを使用した絵は、実にシンプルでオシャレという言葉が相応しいもの。
今の作品として紹介されても、疑う人はいないと思えるくらいです。
お話自体もシンプルなものですが、お互いを尊重することと体験に勝るものはないということを教えてくれる、そんな絵本です。
読後の余韻は、何とも言えないもので、子供だけでなく、大人にとっても読み応えのある絵本だと思います。