今ちょうど息子の歯が生え変わろうとしています。初めての歯で、息子自身が異常に気付いた日、体の調子を心配したほどよそよそしく、普段にはないくらい良い子でした。不安で堪らなかったのでしょう。「大丈夫、痛くもないし勝手に抜けるから触らないの。」と話した後日、この絵本を読んでびっくり!ぐらぐらの歯に糸を結んで引っ張ろうとしている?!大人でも逃げ出したくなるような拷問で、息子は口をぎゅっとつむって、怖いのを我慢して聞き入っていました。結末は結果オーライで、息子も自分のことのようにホッとした様子でしたが、糸で引っ張る行為は一般的なのでしょうか?作者の実体験、あるいは幼い時の恐怖がドアのライオンに象徴されているのでしょうか?
幼い頃、西洋の匂いを醸し出すドアのライオンを見ると、それはすぐにお化け屋敷と直結して、怖かったようなあいまいな記憶が甦ってきました。こどもの無限の空想力によって、恐怖心が生み出した怪物があのライオンなのかなと想像しました。
ともあれ、みな通って行く道だよと説明するより、絵本で読み聞かせた方が早くて効果があったのは確かですね。大丈夫なんだとわかってくれて、今まで以上に積極的に歯磨きしてくれるといいんだけどな。
最後に嫁さんがポツリと一言。「途中に出てきたワニはすごく上手かったね、もの凄くワニが好きな人なんだろうね。」我が家はこの作品に「わにわに」シリーズの原点を見たような気がしました。