1988年のかがくのともに掲載作品が、2011年絵本として発刊されたもの。
作者の笠野祐一さんの他の作品では、「ふねが きた!」 が印象に残っています。
物語は題名通り、ぼくと犬のゴリが登場してきて、全編ゴリの生態を描いた物。
「ぼくんちには いぬがいる。
なまえは ゴリ。
ぼく、ゴリのことなら なんだって しっているんだ。
としは 5さい、オス。
けの いろは ちゃいろ、くびわは みどり。
ほかにも まだまだ いっぱい しってるよ。
ききたい? じゃ、おしえてあげるね」
という書き出しで始まるのですが、犬の生態が実に詳細に描かれています。
耳の動きや尻尾の動きで、犬の気持ちが分かったりするというのは、良くある話ですが、散歩の際の何気ない動きも、意味があると知ると納得もの。
読み終わると、全部の犬に共通では無いにしろ、犬の生態について詳しくなるのは、間違いありません。
作者の暖かい視線が感じられるゴリの表情が実に良いです。
正にその瞬間を捉えた描写は、犬が好きだからこそのものと言えそうです。
犬好きだけでなくとも、興味を持って読み聞かせ出来る作品として、オススメします。