動物学者の日高敏隆京大名誉教授が、学生時代に作ったお話ということにまずびっくり。
読んでみて、解りやすさとさわやかさにまたびっくり。
最初から子どもたち向けの読み物として書かれたのでしょうか。
とても新鮮です。
カエルが自分の目だま自慢をしているところにギンヤンマが登場して自分の複眼を自慢します。
なるほどこれは素晴らしい。
そのあとにミズスマシが登場して自分の目だま自慢。
なるほど複眼でもまた違った役割があるんですね。
生き物って、生きていくために目だまにいろいろな仕組みを備えていることがわかりました。
どれが一番とは言えないけれど、それぞれに自分の目だまは最高なのです。
子どもの図鑑にもちょっと入っていけない大人でも、このお話はスッと入っていけると思います。
太田八世さんの絵も爽やかです。
夏向きの一冊でした。