なんとも懐かしい絵本です。私の娘たちと一緒に読んだ絵本。あれから何年経ったでしょ。(具体的な年の数をいったら、娘たちに叱られそうです)
娘たちが大好きだったバーバパパ。ピンクの大きなおばけです。
娘たちが小さい頃に「スライム」という奇妙なおもちゃがありました。ちょっとどろどろして、なんにでも形を変える、化学的な粘土のような遊び道具。きっと子供はそういう何にでも姿を変えられるものが楽しくてしようがないのにちがいありません。
バーバパパもそうです。長いシリーズのはじまりとなるこの巻では、姿を変えることで火事からたくさんの人を助けたり、動物園から逃げ出したひょうをつかまえたり、バーバパパは大活躍します。子供たちがいつの時代であってもバーバパパを大好きなのは、そういう変わる力をもっているからかもしれません。
子供だって同じです。あれになりたい、これもしてみたい。どんどん心は変化していきます。そのような子供の心に寄り添っているから、バーバパパの絵本は長く愛されてきたのです。
それにバーバパパという名前の絶妙感。子供たちが主人公の名前を呼ぶたびに、お父さんの気持ちはくすぐられたのではないでしょうか。
この絵本、今でも多くの子供たちに愛されています。