世界中を旅したルピナスさん。おばあさんになった今は,丘の上にある小さな家に住んでいます。
ある日,ルピナスさんは,子供の頃おじいさんと約束した「世の中を美しくする」ためのある事を思いつきます。
30ページ足らず(しかも半分は絵)の絵本で,1人の人生を描く事は,本当に難しいと思います。しかし,この絵本でクーニーは,ルピナスさん(自分の大おばさん)の人生を「世の中を美しくする」という約束に焦点を当てる事で,描ききっています。
大おばさんの人生を貫く約束。そして,それがまた大おばさんから子供たちに引き継がれる事で,私たちは大きな時の流れに引き込まれる思いがします。
絵心は全然ない私ですが,クーニーの細かく描かれた絵は,大おばさんの生きた時代をそのまま切り抜いてきたように感じます。
この絵本を気に入った方は,クーニーのお母さんの事を書いた「おおきななみ」も是非読んでみてください。