これじゃ伝わらない… 残念な絵本です。
正直なところ、絵や文章を通じて深い意味、熱い想いが伝わらなかった。
子どもや大人にすすめたいとも思わなかった。
あえてつっこみどころ満載にして、批判が出る方向に寄せて、
反響を狙ったのでしょうか?
「戦争を思い出し考えさせること」だけを目的としたのなら、
成功といえるかもしれません。
でも! 絵本としては、どう?
「ユーカイ」のページ。
「知らない人とくらすのもたまにはいいでしょう」とは。
生理的にうけつけない言葉、目をそむけるページです。
「戦争」と対比させたいのでしょうが、失敗では。
最後の「オトナ」のページは、何をいいたいの?
大衆が政治的大義に負けて、
戦争に走っていく恐ろしさ??
「お辞儀」とのギャップが大きすぎて、ひきました。
一方連想したのが、サラリーマンの悲哀。
こんなオトナになるなってこと?
がんばっているお父さん達に失礼です。
「イマドキの若者は…」と同じ視点なのかな。
今、若者は、すごくがんばってますよ。
作者の意図、出版社の意図さえ理解不能です。
絵本なびの編集長さん大丈夫? 疑問を感じないのかな?
時代錯誤、性差別さえ感じる。
期待して手にとっただけに、残念です。
同系統の、『ぼくがラーメンたべてるとき』の素晴らしさが、引き立ちます。
谷川さん、井上さんの大ファンなだけに、
「残念」という言葉しかみつかりません。
寓話的手法でなく、ストレートに「反戦」が伝わる絵本を作ってください。