【あらすじ】
雨ばかりふる毎日にうんざりした、ばばばあちゃんと、こいぬとこねこ。
空に抗議したばばばあちゃんだが、空の住人たちは全く取り合わず、延々と雨をふらせる。とうとう川が決壊し、あたりは水浸し。怒ったばばばあちゃんは、空の住人に抗議し、イヤガラセを決行。その結果は…
破天荒で大胆なばばばあちゃんと、あめふり小僧たちの対決を描く。ユーモアたっぷりの作品。
【感想】
ばばばあちゃんが、強い。本気で空に抗議して、ロックな感じ。魂の叫びは、唐辛子の煙に載って、空のわからずや達に大いに届く。ある意味、テロリスト?
実力行使に出たばばばあちゃんの、大胆さに舌を巻く。
人間がお天気に対決するという、大胆不敵な、考え方によっては不謹慎な?話のスジが面白い。自分がしてほしい事を堂々と言い表し、ダメな場合は更に抗議し、要求を通していく姿を見て、スカッとした。
それにしても、ばばばあちゃんを敵に回すと怖い。こんなファンキーで、ロックなばあちゃんは、こいぬとこねこのように味方につけておくのが一番。このお話で一番賢いのは、これらの脇役たちかもしれない。
ばあちゃんはやりたい放題で、唐辛子テロに屈して、空から落ちてきた雷様たちが、雲を修理したりするのを、全く手伝わない。この潔さ、志のまっすぐさ、妥協しない姿勢が清々しい。
うちに居たら手に負えないばあちゃんだけど、傍から見ている分にはとっても楽しい。そんな高齢者、元気な高齢者。私もそんなふうに、好き勝手に、やりたいことをやりまくって、思い残すことなく、いきたいと思った。素晴らしい先輩です。