昭和32年(1957年)に雑誌に連載された作品。
当時の実際の様子は知らないが、イラストや文中の描写などで、おおよその雰囲気をつかみながら、物語を読み進める楽しさがある。
明智探偵のめいのマユミさんが、探偵助手としてやってきた!少年探偵団の団員たちはおねえさまを喜んで迎えた。しかし、彼女はある日突然、銀座のど真ん中で妙な出来事に巻き込まれ、恐ろしい犯人に誘拐を予告されてしまう。明智探偵と小林少年たちは、様々な手を使って犯人と立ち向かっていく。犯人と、探偵たちの知恵比べ、騙し合いが、テンポよく展開され、手に汗握る物語。
当時、子ども向けに書かれた物語なので、極端な残酷描写がなく、話やトリックなどもわかりやすく解説されていたりして、ミステリー初心者にも優しい、読みやすさ。スマホもパソコンも普及していなかった時代なので、手作り感あふれるトリックの数々に新鮮な驚きを感じる。怪談のような恐怖感と、変質者に襲われる恐怖感、子どもたちの活躍など、様々な要素が楽しめる。