ついこの間までは幼児と呼ばれ、幼稚園で過ごしていた子供たち。
それが病気の子を中心に成長し、クラスとしてまとまっていく姿がよく描かれていました。
一年生予備軍の年長さんと接して思うに、この年頃で自分を制してこんなに他の子を思いやれるものかなぁ、病気だと冷やかす子もいるのではないかなぁ、お涙頂戴もののきれい事なのではないかなぁ。
なんて心の歪んだ大人でしょうね。途中そんなことを考えてしまいました。
ですが、作者は実際のクラスを写し取って書いたそうで、不思議とそういう子は一人もいなかったとのこと。
子供の計り知れない心は、こんな時に発揮されるものなのかな。
先生としての苦悩も、大人の私にはよくわかりました。
先生も一緒に成長していくクラス作り。ちょうど今通う園の先生と重なった言葉です。
また言葉のシャワーという発想も、児童書読みの私には深く心に響きました。
良いリズムを持つ言葉は活力を与えてくれる。その言葉をシャワーのように浴びせて元気になってもらおう。
有名な既刊本がたくさん出てきます。
私自身も児童書の持つ言葉に癒されたり元気をもらったり、またこの言葉を借りて娘とコミニュケーションを図ったりもします。
この活動が最後に結果として現れた時は感動を覚えました。
本人、それを取り巻く親に先生に級友。いろんな人々のいろいろな気持ちがよく書き込まれていて、私ならどうするかな、娘ならどう考えるのかなと思いを馳せました。